レギュラータイプから89%に縮小したサイズとなっており、
使用しているマテリアルは、ボディにアルダー、ネックにハードメイプル、
指板にパーフェローと本格派です。スケールは、648mmの2フレットから
カットしたサイズと同等の約577mmスケールです。小振りですが、しっかりとプレイする事が可能なギターとなっています。
通常スケールの2フレットカットと同じスケールを採用し、手の小さい方や握力のない方でも無理なく弾くことができます。
※ 元々の弦は細すぎてテンション不足でしたので、太目の弦に代えています。
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以下、大村孝佳さんの説明文になります。
「僕のピンクちゃんが手の小さな子どもや女性をはじめ、
手指の筋力・関節力・柔軟性が十分に付いていないギター初心者の方が演奏しやすい
「ミニ」ピンクちゃんとなりました。
サイズ感もコンパクトで重量も軽く持ち運びも良い上に、ギターとしての鳴りや出音、
弾き心地も非常に音楽的なので、普段は通常サイズのギターを演奏している方にも
長時間弾きやすいギターとして活躍してくれますよ。
そのまま使うも良し、僕のようにデコレートしてさらに可愛くするも良し!
初めてのギターやお手軽なギターで迷ったらコレ!!」
- 大村孝佳
BODY:Alder
NECK:Hard Maple
FINGERBOARD:Pau Ferro, 22frets
SCALE:577mm
NUT:Bone (42mm)
INLAY:Dot
CONSTRUCTION:Bolt-on (STAR CUT)
TUNER:Rotomatic Type
BRIDGE:Synchronized Type
PICKUPS:(Neck) GS-1G, (Middle) GS-1G, (Bridge) GS-1G
PARTS COLOR:Gold
CONTROLS:Master Volume, Master Tone, 5WAY Lever PU Selector
COLOR:Twinkle Pink
■木材
まず、ボディ材とネック材には僕のシグネイチャーモデルでも使われているスタンダード材のアルダーとハードメイプルです。
そして指板材にはパーフェロー(モラド)が採用されています。パーフェローはローズウッドの代替材として使用されており、
近年のFender(スティーヴィー・レイ・ヴォーン氏モデルには昔から採用されています)やSuhrでよく見られる樹種ですね。
僕もネック材と指板材をいくつか所有しています。
■要のスケール
次にスケールです。スケールというのはナットからブリッジまでの長さのことを指します。ミニピンクちゃんはボディの大きさも
勿論小さいのですが、この約577mmというスケールの長さがこのギターの肝となります。通常のFenderスケール(ロングスケール)が
約648mmで、Gibsonスケール(ミディアムスケール)が約628mm、Fenderのムスタングやジャガーのショートスケールが約609mm。
それよりも更に短い577mmです。通常のロングスケールの2フレット分をカットしたのが577mmとなるので、圧倒的にストレッチ
フレーズがやり易くなるのも分かります。
■ESPシグネイチャーモデルとの類似パーツ
また、ナット幅自体は42mmと通常の6弦ギターと変わらないので、ピッキングやストローク幅、フィンガリングの感覚自体は
同じように行なえます。ネックジョイント部もボルトオンで「スターカット」というシグネイチャーモデルと同じカット加工がされているので、
ハイポジションでの繊細なフィンガリングもスムースです。
そしてそして、非常にありがたいことにトラスロッドは「ダブルアクション(両効き)」となり、配置もネックエンドの部分なので
素早いネックの調整が可能です。こういう部分もシグネイチャーモデル同様なので採用してもらえて最高です。
■その他パーツ
ペグとブリッジに関しては昔ながらのタイプとなります。ロックペグに慣れている人はロトマチックペグが少々難しく感じる
かもしれませんので、むらっ家のモバスクで弦交換を実演してみようかなと思っています。ロトマチックペグはフォークギター
(アコースティックギター)やトラッドなギターではよく使われているので、何かあった時のために覚えておくと良いかもしれません。
ブリッジはEDWARDSのプロデュースモデルと同じようなタイプになります。
■音作り
ピックアップは「GS-1G」というGrassRootsのギターではよく使われているモデルです。通常のシングルコイル・ピックアップと
同様に高域が元気なので(意外とローが出る印象)、アンプのセッティングではPresenceやTrebleをカットしてあげると丁度良く
なると思います。僕の場合、普段使用しているFriedman「SS-100」だと高域がクッキリ出てしまい落ち着きのないサウンドに
なってしまうことから、Suhr「SE-100」のように中低域がドッシリしていて比較的ウォームなサウンドのアンプを使い滑らかさを
強調してバランスを取りました。
~ミニピンクちゃんのきっかけ~
ミニピンクちゃんの開発~発売のきっかけとしては、約1年前に行なった「ESPギタークラフト・アカデミー×大村孝佳 徹底監修
ギター製作体験」まで遡ります。そのイベントで製作した89%サイズのミニギターが非常に良かったのです。良かったというのは
どういうことかと言いますと、ボディ鳴りや弾き心地、アンプの出音が普通に良かったのです。この「普通に良かった」という部分が
一般的なミニギターでは意外と難しく、89%というのは結構絶妙な気がします。
また、元々「初心者用ギター」を作りたかったこともあり、89%サイズならそれも可能だということで製品化に向けて進み始めました。
ミニギターはミニギターでも鳴りや出音、弾き心地が通常のギターに近いので、練習して感覚を養えば通常サイズへの恐れを
払拭出来ると思います。